空想科学世界、『三銃士』

『三銃士/王妃の首飾りとダ・ヴィンチの飛行船』(2011)

もうサブタイトル見ただけでおや?って思うよね。「伝説よりも、ハデにいこうぜ」をキャッチコピーにした史実もクソも関係ねぇ!!という空想科学エンターテイメントな三銃士でした。みんなのミラ様をまんまとちょうだいしたダメな方のポール・W・S・アンダーソン監督と小馬鹿にされていますが、このハチャメチャ三銃士はなかなか面白かったですよ。カッコイイ騎士と綺麗なお姫様。お宝を盗みにお城に忍び込んだり、飛行船で海賊ごっこだってしちゃうよ!子どもの頃に読んだ絵本で好きな要素をぜ〜んぶ詰め込んだようなとにかく何でもありのおもちゃ箱みたい。三銃士といったら『仮面の男』と『アニメ三銃士』なあたしですが、今回の三銃士は本当に別物として楽しめました。

まず、三銃士であるクールなアトス、イケメン神父アラミス、怪力ポルトスはそれぞれ役にはまっていてよかった。しかし彼ら最初は銃士を首にされてやさぐれたニートなんです(笑)飲んだ暮れては国王の衛兵と喧嘩してまた飲んだ暮れる。何か大義のために戦いてぇなぁとか言いながら。
そして主人公のダルタニアンくん。始めて見る顔だと思っていたけど『パトリオット』や『バタフライ・エフェクト』に出ていたのですね。彼の戦闘シーンは爽快で見ていてすごく楽しかった。他の三銃士に比べて圧倒的に身のこなしが軽く、でもまだ未熟な部分もあるのでハラハラドキドキさせられる。ノートル・ダム寺院の屋根上でのロシュフォールとの決戦は見ものです。

我らがミラ様は今までに見たことのないような立て巻きロールにふりふりドレスで、悪女風にうふふっと笑うのが素敵でした。お得意のスローモーションアクションでどやっと決めるミラ様。(その背後には監督のどやっ)そして相方のファッキンガム公爵に扮するオーランド・ブルームはなんか本当にあんたそのキャラでいいの?ってぐらい浮いてました(笑)肩耳のピアスがゲイみたい。大した出番もなく今回も残念な感じでした。彼はやっぱりレゴラスみたいにキラキラした役の方が似合うんじゃないのかなぁ。


そして!!今回のVIP賞はぜひともルイ13世に捧げたい!!もう最初のおバカオーラ満載の登場からしインパクト大。とにかく美意識の高いお方でロンドンで流行なものは余も手に入れたい!とおっしゃる。ファッキンガム公爵に衣装を馬鹿にされてしょんぼりしたとことか、王妃への不器用な愛情とかもう胸きゅん!!このルイ13世役のフレディ・フォックスは今までテレビドラマの俳優をやっていて映画では初のようですねぇ。これからも映画の方も出ていただきたい!

これ、続編も作る気満々のようでオーランド・ファッキン・ブルーム公爵が今度こそ俺が真の悪役やぁ!って感じでした。

アラミスが実は男装の麗人という例の設定だったら『ジャンヌ・ダルク』のイメージでミラ様がいいなぁ。てかミレディより似合ってると思うよと妄想を膨らませるのでした。

三銃士 [DVD]

三銃士 [DVD]

アニメ三銃士 パーフェクトコレクション DVD-BOX 1

アニメ三銃士 パーフェクトコレクション DVD-BOX 1